
結論からいうと、相続登記が終わった後は、まず「不動産の現在の価値を知ること」から始めるのがおすすめです。
相続登記が終わると、「これで売却できる状態になったけれど、次は何をすればいいの?」と迷う方も少なくありません。
すぐに家を片付けたり、解体したりする必要はありません。
まず不動産会社へ査定を依頼し、現在の価格や売却方法を確認してから、片付け・修繕・解体などが必要かを判断すると進めやすくなります。
相続登記が終わった後の基本的な流れ
① 登記内容を確認する
↓
② 売却に必要な資料を探す
↓
③ 不動産の査定を受ける
↓
④ 家族で売却条件を確認する
↓
⑤ 仲介・買取など売却方法を決める
↓
⑥ 売出価格を決める
↓
⑦ 売却活動を始める
↓
⑧ 売買契約・決済・引渡し
↓
⑨ 売却後の税金を確認する
今回は、西宮市で相続登記を終えた方へ、不動産を売却する場合に次に何をすればよいのか、順番にわかりやすく解説します。
① まず相続登記の内容を確認する
相続登記が終わったら、まず現在の所有者と持分を確認しましょう。
一人で相続しているのか、兄弟姉妹など複数人の共有名義になっているのかによって、売却時の進め方が変わります。
共有名義になっている不動産全体を通常の売買で売却する場合は、原則として共有者全員の同意が必要です。
最初に確認
□ 現在の所有者は誰?
□ 共有名義になっていない?
□ 土地と建物の所有者は同じ?
□ 登記上の住所・氏名は現在の内容と合っている?
② 親が購入したときの資料を探す
相続した不動産を売却する場合、親が不動産を購入したときの資料が残っていないか確認しましょう。
特に探しておきたいのが、当時の売買契約書や建築関係の資料です。
探しておきたい資料
・購入時の売買契約書
・建築時の契約書や領収書
・土地の測量図や境界関係書類
・建築確認関係の書類
・過去のリフォーム資料
・固定資産税関係の書類
・相続登記関係の書類
特に購入時の資料は、売却後の譲渡所得を計算するときに重要になる場合があります。
相続した土地・建物の取得費や取得時期は、原則として亡くなった方のものを引き継いで計算します。
③ 不動産会社へ査定を依頼する
資料をある程度確認したら、不動産会社へ査定を依頼します。
この段階では、まだ売却すると最終決定していなくても問題ありません。
まず「現在ならどのくらいで売れそうなのか」を知ることで、売る・残す・貸すなど今後の判断もしやすくなります。
査定時に確認したいこと
① 査定価格はいくら?
② その価格になった根拠は?
③ いくらから売り出す?
④ 売却までどのくらいかかりそう?
⑤ そのままの状態で売却できる?
⑥ 片付けや解体は必要?
⑦ 売却にどのくらい費用がかかる?
④ 査定前に家を全部片付けなくてもいい
相続した実家では、家具・家電・衣類・食器などが大量に残っていることがあります。
「不動産会社に見てもらう前に全部片付けないと」と考える方もいますが、査定前にすべて処分する必要はありません。
まず現在の状態で査定を受け、売却方法が決まってから必要な片付けを進める方法もあります。
重要書類や思い出の品が残っていることもありますので、急いで処分しないようにしましょう。
⑤ 古い家でも、査定前に解体しない
築年数が古い実家を相続すると、「建物を壊して更地にしてから売った方がいいのでは?」と思うことがあります。
しかし、査定前に解体するのはおすすめできません。
古家付き土地として売却できるケースもありますし、建物を利用したい購入希望者が見つかる可能性もあります。
また、解体には費用がかかります。
まず「現状のまま売る場合」と「解体して売る場合」を比較してから判断しましょう。
⑥ 兄弟姉妹で相続した場合は売却条件を決める
兄弟姉妹など複数人で相続している場合は、売却を始める前に最低限の条件を話し合っておきましょう。
家族で確認しておきたいこと
・売却することに全員が納得している?
・いくらくらいで売りたい?
・最低いくらまでなら検討できる?
・いつまでに売却したい?
・片付け費用などは誰が負担する?
・不動産会社との窓口は誰にする?
購入申込みが入ってから意見が分かれると、せっかくの売却機会を逃してしまうことがあります。
細かい条件まですべて決める必要はありませんが、大まかな方向性は共有しておきましょう。
⑦ 仲介と買取、どちらで売るか考える
相続した不動産の売却方法としては、不動産会社に購入希望者を探してもらう「仲介」のほか、不動産会社が直接購入する「買取」もあります。
仲介を検討しやすいケース
・できるだけ価格を重視したい
・売却まである程度時間をかけられる
買取も比較したいケース
・早めに現金化したい
・古い家をそのまま売りたい
・家財などが多く残っている
・売却時期を決めたい
買取は仲介による売却と条件や価格が異なるため、両方のメリット・注意点を確認して判断しましょう。
⑧ 売却にかかる費用を確認する
査定価格だけではなく、「最終的にいくら手元に残るのか」も確認しましょう。
売却時には、仲介手数料、印紙税、登記関係費用、測量費、家財処分費、解体費などが必要になる場合があります。
物件によって必要な費用は異なりますので、査定時に概算を確認しておくと安心です。
⑨ 売却後の税金も売る前に確認する
相続した不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得に対して税金がかかることがあります。
譲渡所得は、基本的に売却金額から取得費や譲渡費用などを差し引いて計算します。
相続した土地・建物では、亡くなった方の取得費や取得時期を原則として引き継ぎます。
そのため、親が購入したときの売買契約書などが残っていれば大切に保管しておきましょう。
取得費が分からない場合には、一定の方法で概算取得費を使える場合もありますが、税額に大きく影響する可能性があります。
相続税を払った人は「取得費加算の特例」も確認
相続税を納めた方が相続した不動産を一定期間内に売却した場合、相続税額の一部を譲渡所得の計算上の取得費に加算できる特例を利用できる可能性があります。
適用には、相続税が課税されていることや売却時期などの要件があります。
相続不動産は「売る前」の税金確認が大切
・親の購入時の契約書はある?
・取得費はいくら?
・相続税を支払っている?
・利用できる特例はある?
・売却する時期によって違いはある?
税金について判断が難しい場合は、売却後ではなく売却前に税務署や税理士へ確認しておくと安心です。
相続登記後、最初に不動産会社へ伝えること
不動産会社へ相談するときは、最初からすべての資料をそろえておく必要はありません。
まず伝えるとスムーズなこと
① 相続登記が完了していること
② 現在の所有者
③ 空き家か、誰か住んでいるか
④ 家財が残っているか
⑤ いつ頃までに売りたいか
⑥ 家族でどこまで話がまとまっているか
「まだ売るか迷っている」という段階でも、査定を受けて現在の価値を確認することはできます。
よくある質問
Q1. 相続登記が終わったらすぐ売却できますか?
相続登記が完了していても、実際の売却では物件状況や必要書類などの確認が必要です。
まず登記内容を確認し、不動産会社へ査定を依頼して売却までに必要な準備を整理しましょう。
Q2. 相続登記後、最初に不動産会社へ相談していいですか?
はい。家財整理や解体をする前に相談することをおすすめします。
現在の状態を見てもらってから、何が必要かを整理した方が無駄な費用を抑えられる場合があります。
Q3. 親の売買契約書が見つかりません。売却できますか?
購入時の売買契約書が見つからないからといって、それだけで売却できないわけではありません。
ただし、取得費の確認など税金に関係することがありますので、昔の資料が残っていないか探してみましょう。
Q4. 家財が残ったままでも売却相談できますか?
はい。家財が残っていても査定や売却相談はできます。
処分費用なども含め、どのタイミングで片付けるか相談してから進めましょう。
Q5. 兄弟共有名義でも売却できますか?
売却できますが、不動産全体を通常の売買で売却する場合は原則として共有者全員の同意が必要です。
査定を受ける段階から、売却価格や時期について家族で話し合っておくと進めやすくなります。
Q6. 相続した不動産は早く売った方がいいですか?
必ずしも早く売ることが適しているとは限りません。
一方で、相続税を支払った方が一定期間内に売却した場合に利用できる可能性がある税の特例もあります。維持費や空き家管理も含めて、売却時期を検討しましょう。
まとめ|相続登記が終わったら、まず「査定」から始めよう
相続登記が終わったからといって、すぐに家財を処分したり、古い建物を解体したりする必要はありません。
まず現在の不動産の価値を知り、どのような状態で売るのがよいのかを確認することが第一歩です。
迷ったら、この順番で
相続登記完了
↓
登記内容・資料を確認
↓
まず査定
↓
家族で条件を確認
↓
片付け・解体などが必要か判断
↓
売却方法・売出価格を決める
西宮市で相続した不動産について、「相続登記までは終わったけれど、この後どうすればいいか分からない」という場合は、すべて準備してから相談する必要はありません。
現在の状況を確認しながら、一つずつ売却の準備を進めていきましょう。
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