
結論からいうと、転勤中の自宅を「貸すか・売るか」は、転勤期間だけでなく、将来自宅へ戻る予定、住宅ローン、想定できる家賃、売却価格、維持費まで含めて判断することが大切です。
「数年後には戻る予定だから貸したい」という方もいれば、「いつ戻れるか分からないので、この機会に売却したい」という方もいるでしょう。
どちらが正解というわけではありません。
大切なのは、売った場合と貸した場合を数字で比較し、ご家族の今後の暮らしまで考えて決めることです。
まず確認したい6つのポイント
① 転勤期間は決まっている?
② 将来自宅へ戻る予定はある?
③ 住宅ローンは残っている?
④ 売るならいくらになりそう?
⑤ 貸すなら家賃はいくらになりそう?
⑥ 貸した場合の管理費・修繕費などを含めても収支は合う?
今回は、西宮市で転勤をきっかけに自宅を「貸すか・売るか」で迷っている方へ、判断するときのポイントをわかりやすく解説します。
転勤中の自宅には大きく3つの選択肢がある
転勤で自宅を離れることになった場合、大きく分けると次の3つの選択肢があります。
転勤時の自宅の選択肢
① 売却する
② 賃貸に出す
③ 空き家のまま所有する
空き家のまま残しておけばいつでも戻りやすい一方、住宅ローンや固定資産税、マンションなら管理費・修繕積立金などの負担が続きます。
そのため、転勤期間が長くなる可能性がある場合は「貸す」「売る」も含めて比較してみましょう。
① 転勤期間がどのくらいになるか
最初に考えたいのが転勤期間です。
例えば「3年後に戻る予定」と「いつ戻れるか分からない」では、自宅の扱いについての考え方が大きく変わります。
戻る時期が比較的明確で、自宅へ再び住みたいという希望が強い場合は、賃貸として一定期間活用する方法を検討しやすくなります。
一方、転勤期間が決まっておらず、その後も別の地域で生活する可能性が高い場合は、売却も有力な選択肢になります。
② 将来その家に戻って住みたいか
金額だけでなく、「その家に戻りたいか」という気持ちも重要です。
立地や間取り、学校、周辺環境などを気に入っていて、転勤が終われば再び住みたいのであれば、すぐに売却すると後悔する可能性があります。
反対に、「転勤をきっかけに住み替えたい」「家族構成が変わり、戻っても今の家では狭い」と考えているのであれば、所有し続ける必要性は低くなるかもしれません。
③ 住宅ローンが残っている場合は金融機関へ確認する
住宅ローンが残っている自宅を賃貸に出したい場合は、特に注意が必要です。
一般的な住宅ローンは、契約者本人やその家族が住む住宅を対象としているため、転勤を理由に賃貸へ出す場合の取扱いは金融機関や契約内容によって異なります。
自己判断で賃貸を始めず、事前に住宅ローンを借りている金融機関へ相談しましょう。
転勤という事情を踏まえて対応してもらえるケースもありますが、条件は金融機関によって異なります。
④ 「売ったらいくら残るか」を確認する
売却を検討するなら、まず現在の自宅がいくらくらいで売れそうなのか査定してみましょう。
ただし、確認したいのは査定価格だけではありません。
売却で確認したい金額
売却価格の目安
- 仲介手数料などの売却費用
- 住宅ローン残高
= 売却後に残る金額の目安
売却代金で住宅ローンを完済できるのかも重要な確認ポイントです。
⑤ 「貸したらいくら残るか」も計算する
賃貸の場合も、「家賃が10万円取れるから毎月10万円の収入になる」と考えるのは早計です。
賃貸経営にはさまざまな費用が発生します。
賃貸で考えておきたい主な費用
・管理会社へ支払う管理料
・固定資産税など
・マンションの管理費・修繕積立金
・設備故障や修繕の費用
・入居者募集にかかる費用
・退去後の原状回復費用
・空室期間中の負担
家賃収入だけを見るのではなく、必要経費を差し引いた収支で考えることが大切です。
⑥ 貸したら好きなタイミングで戻れるとは限らない
「転勤中だけ貸して、戻ってきたら入居者に退去してもらえばいい」と簡単に考えないよう注意しましょう。
住宅の賃貸借契約には普通借家契約と定期借家契約などがあり、契約の種類によって契約終了時の取扱いが異なります。
転勤期間が決まっていて将来自宅へ戻る予定がある場合は、どのような賃貸借契約にするのか、不動産会社へ必ず相談しましょう。
⑦ 遠方から賃貸管理を続けられるか
転勤先が遠方の場合、自分で入居者対応や建物管理をするのは簡単ではありません。
設備が故障したときの連絡、家賃管理、契約更新、退去時の対応など、賃貸には継続的な管理が必要です。
管理会社へ委託する場合は、その管理費用も含めて収支を確認しましょう。
⑧ 転勤後に売却する方法もある
転勤が迫っているからといって、必ず転勤前に売却を終わらせなければならないわけではありません。
先に転勤して空き家になってから売却する方法もあります。
ただし、遠方から売却する場合は、鍵の管理、室内確認、書類のやり取り、契約・決済方法などについて事前に不動産会社と相談しておくと安心です。
「貸す」「売る」を数字で比較してみよう
迷っている段階では、どちらか一方に決めてから不動産会社へ相談する必要はありません。
売却査定と賃料査定の両方を確認して比較する方法があります。
比較したいポイント
【売る場合】
・想定売却価格
・売却にかかる費用
・住宅ローン残高
・売却後の手取り
【貸す場合】
・想定家賃
・管理費用
・住宅ローン返済
・固定資産税など
・修繕費
・空室リスク
例えば「売ればいくら残るのか」「5年間貸した場合はいくら残りそうか」を比較すると、判断しやすくなります。
こんな場合は「売却」を検討しやすい
・転勤期間が決まっていない
・今の家へ戻る予定がない
・転勤後に別の家を購入したい
・遠方から賃貸管理を続けたくない
・維持費の負担をなくしたい
・現在の売却価格に納得できる
こんな場合は「賃貸」を検討しやすい
・転勤期間がある程度決まっている
・将来自宅へ戻って住みたい
・賃貸需要が見込める
・必要経費を考えても収支が見込める
・金融機関との住宅ローンの確認ができている
・賃貸管理を任せられる体制がある
よくある質問
Q1. 転勤が決まったら、売るか貸すかどちらが得ですか?
物件や転勤期間によって異なるため、一概には決められません。
売却査定と賃料査定を行い、売却後の手取りと賃貸した場合の収支を比較して判断しましょう。
Q2. 住宅ローンが残っていても賃貸に出せますか?
住宅ローンの商品や契約内容、転勤事情などによって取扱いが異なります。
自己判断で賃貸に出さず、まず借入先の金融機関へ確認しましょう。
Q3. 転勤が終わったら入居者に退去してもらえますか?
契約の種類や内容によって異なります。
将来自宅へ戻る予定がある場合は、賃貸を始める前に普通借家契約と定期借家契約などの違いについて説明を受けましょう。
Q4. 転勤後でも自宅を売却できますか?
転勤後に遠方から売却を進めることも可能です。
鍵の管理や書類のやり取り、契約・決済方法について不動産会社へ相談しておきましょう。
Q5. 空き家のまま置いておくのはダメですか?
選択肢の一つですが、固定資産税や住宅ローン、マンションなら管理費・修繕積立金などの負担は続きます。
建物の管理も必要になるため、長期間になる場合は売却・賃貸と比較してみましょう。
Q6. 売るか貸すか決めていなくても相談できますか?
もちろん相談できます。
むしろ決める前に、売却価格と想定家賃、必要経費などを確認して比較することが大切です。
まとめ|転勤中の自宅は「売却価格」と「賃貸収支」を比べて判断
この記事のポイント
① 転勤期間を確認する
② 将来自宅へ戻る予定を考える
③ 住宅ローンがある場合は金融機関へ確認する
④ 売却後の手取りを計算する
⑤ 賃貸は家賃ではなく収支で考える
⑥ 戻る予定があるなら賃貸借契約の種類にも注意する
⑦ 売却査定と賃料査定を比較してから決める
転勤は、仕事や引っ越しの準備などで慌ただしく、自宅についてじっくり考える時間が取りにくいものです。
だからこそ、「とりあえず貸す」「とりあえず売る」と急いで決めるのではなく、まず数字と将来の予定を整理してみましょう。
西宮市で転勤に伴う自宅の売却・賃貸についてお悩みの場合は、売るか貸すか決めていない段階から相談し、ご自身とご家族に合った方法を検討することが大切です。
あわせて読みたい





