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【2026年版】相続した借地権付き建物を売るときのポイント|西宮市で地主への承諾や売却方法を解説

「親から家を相続したけれど、土地は親のものではなく借りていた土地だった」

「借地権付きの家でも売却できる?」

「売るときは地主さんの許可が必要?」

このようなご相談があります。

借地権付き建物は、一般的な土地・建物の売却とは少し仕組みが異なります。

大きなポイントは、土地そのものを所有しているのではなく、土地を借りて建物を所有しているということです。

そのため相続した借地権付き建物を売却するときは、建物の状態や価格だけでなく、借地契約・地主との関係・地代・契約期間・譲渡の条件などを確認する必要があります。

今回は、西宮市で借地権付き建物を相続した方に向けて、売却前に確認しておきたいポイントを分かりやすく解説します。

POINT
借地権付き建物だからといって、売却できないわけではありません。
ただし、一般的な所有権の不動産とは異なり、借地契約の内容や地主への確認が非常に重要になります。
目次

そもそも借地権とは?

借地権とは、簡単にいうと建物を所有するために他人の土地を利用する権利です。

例えば、親が土地を地主から借り、その土地の上に自宅を建てていた場合、一般的には次のような関係になります。

土地
地主が所有
↓

借地権
土地を借りて利用する権利
↓

建物
親が所有

この状態で親が亡くなった場合、相続の対象になるのは建物だけとは限らず、土地を利用する借地権も重要な相続財産になります。

借地権付き建物を相続したら最初に確認すること

まず確認したいのが、借地契約の内容です。

確認しておきたいこと

① 土地の所有者(地主)は誰か
② 借地契約書があるか
③ 借地権の種類
④ 契約期間・更新時期
⑤ 地代はいくらか
⑥ 地代の滞納がないか
⑦ 譲渡に関する契約条項
⑧ 建替え・増改築に関する条件
⑨ 建物の登記名義
⑩ 地主とのこれまでのやり取り

特に古くから借りている土地では、契約書が非常に古かったり、更新時の書類が見つからなかったりすることもあります。

まずは自宅に残っている契約書・領収書・地代の振込記録・地主との書類などを探してみましょう。

借地権にも種類がある

一口に借地権といっても、契約した時期や内容によって扱いが異なる場合があります。

  • 旧借地法による借地権
  • 普通借地権
  • 定期借地権
  • 事業用定期借地権等
  • 建物譲渡特約付借地権

特に親や祖父母の代から借りている土地では、かなり以前に契約された借地権であることもあります。

売却方法や契約期間などに関係するため、「借地だから全部同じ」と考えず、まず契約内容を確認することが大切です。

相続しただけで地主の承諾は必要?

「借地権を相続するなら、地主さんの許可をもらわないといけないの?」と心配される方もいます。

相続による借地権の承継と、第三者へ売却するための譲渡は分けて考える必要があります。

相続した後は、今後の地代の支払いや連絡先などもあるため、地主へ相続が発生したことを伝え、契約内容や今後の手続きについて確認しておくとよいでしょう。

第三者へ売却するときは地主への確認が重要

相続した借地権付き建物を第三者へ売却する場合は、地主との調整が重要になります。

土地の賃借権を第三者へ譲渡する場合、原則として地主の承諾が必要となるためです。

そのため、通常の所有権の家のように、地主への確認をせずに販売条件だけを決めて進めるのは避けた方がよいでしょう。

注意
借地権付き建物を売却するときは、地主の承諾が必要になるか、契約上どのような条件になっているかを早い段階で確認しましょう。
買主が見つかってから初めて地主へ相談すると、売買条件やスケジュールに影響する可能性があります。

譲渡承諾料が必要になることもある

地主から借地権の譲渡について承諾を得る際、契約内容や当事者間の協議によって、譲渡承諾料などの金銭について話し合いが行われることがあります。

金額について一律の法律上の定額が決められているわけではないため、インターネット上の「相場」だけで決めず、借地契約やこれまでの経緯を確認しながら進めることが大切です。

地主が売却を承諾してくれない場合は?

地主が借地権の譲渡を承諾してくれないからといって、必ずしもそこで売却の可能性がなくなるとは限りません。

借地借家法には、一定の場合に借地権者が裁判所へ申し立て、地主の承諾に代わる許可を求める制度があります。

ただし、裁判所への申立てが必要になるケースは法律上の判断を伴います。

地主との話し合いが難しい場合は、不動産会社だけで判断せず、借地問題に詳しい弁護士などの専門家へ相談しましょう。

借地権付き建物の主な売却方法

借地権付き建物の売却方法は一つではありません。物件や地主との関係によって、いくつかの方法を検討できます。

① 第三者へ借地権付き建物として売却する

借地権と建物を買主へ引き継ぐ方法です。

地主の承諾や借地条件を確認したうえで、借地権付き物件として購入希望者を探します。

② 地主に買い取ってもらえないか相談する

地主に建物や借地権を買い取る意向がないか相談する方法もあります。

地主に購入義務があるわけではありませんが、土地と借地権の関係を整理したいという事情が双方にあれば、話し合いが進む場合があります。

③ 地主から底地を購入してから売却する

条件が合えば、地主が所有する土地(底地)を借地権者側が購入し、土地と建物を所有権の物件としてまとめたうえで売却する方法も考えられます。

ただし、底地を購入する資金や税金・登記費用なども必要になるため、売却価格と費用を比較して検討する必要があります。

④ 地主と協力して同時に売却する

地主と借地権者が合意できれば、底地と借地権を一緒に第三者へ売却する方法を検討できる場合もあります。

買主にとっては土地・建物を所有権として取得できる形になるため、借地権だけを売却する場合とは購入希望者の範囲が変わる可能性があります。

借地権付き建物はどうやって査定する?

借地権付き建物は、周辺の所有権物件と単純に同じ価格では査定できません。

例えば、次のような点を確認します。

  • 土地の立地・面積
  • 借地権の種類
  • 借地契約の残存期間
  • 地代
  • 更新条件
  • 譲渡条件
  • 地主との関係
  • 建物の築年数・状態
  • 建替えや増改築の条件
  • 住宅ローン利用のしやすさ
  • 周辺の取引事例

また、相続税の計算で使用する「借地権割合」と、実際に市場で売却できる価格は同じものではありません。

POINT
「借地権割合が○%だから、更地価格の○%で必ず売れる」というわけではありません。
実際の売却価格は、契約内容・地代・地主との関係・建物・立地・購入需要などを総合して考えます。

地代の滞納がないか確認する

相続した後に意外と見落としやすいのが地代です。

親がどのような方法で支払っていたのか分からず、相続後に支払いが止まってしまうことも考えられます。

  • 毎月の地代
  • 支払日
  • 振込先
  • 滞納の有無
  • 更新料などの有無

を早めに確認しておきましょう。

建替え・増改築の条件も売却に影響する

古い建物の場合、購入希望者が「将来建て替えたい」と考えることがあります。

借地では、建替えや増改築について地主との承諾や借地契約上の条件が関係する場合があります。

そのため、売却時には現在の建物だけでなく、将来どのような利用ができる借地なのかも確認しておくことが重要です。

相続した借地権付き建物を売却したときの税金

借地権や建物を売却して利益が出た場合は、譲渡所得の対象になることがあります。

相続によって取得した資産については、原則として亡くなった方の取得費と取得時期を引き継いで計算します。

譲渡所得 = 売却代金 -(取得費 + 譲渡費用)- 適用できる特別控除

親が借地権を取得したときの契約書、権利金などの支払い記録、建物の建築・購入資料などが残っていれば保管しておきましょう。

借地権の取得費については通常の土地・建物とは異なる確認が必要になる場合もあるため、売却前に税理士や税務署へ確認すると安心です。

借地権付き建物を売却する流れ

① 相続関係・建物名義を確認
 ↓
② 借地契約書を確認
 ↓
③ 地代・契約期間・更新条件を確認
 ↓
④ 地主との関係・売却条件を確認
 ↓
⑤ 借地権に詳しい不動産会社へ査定を依頼
 ↓
⑥ 地主と譲渡について調整
 ↓
⑦ 販売方法・売却価格を決定
 ↓
⑧ 購入希望者を探す
 ↓
⑨ 売買契約・必要な承諾手続き
 ↓
⑩ 決済・引渡し

売却前チェックリスト

確認しておきたい資料・情報

✓ 借地契約書
✓ 土地所有者(地主)の確認
✓ 建物の登記事項証明書
✓ 借地権の種類
✓ 契約期間・更新時期
✓ 毎月の地代
✓ 地代滞納の有無
✓ 更新料等の条件
✓ 譲渡に関する条件
✓ 建替え・増改築の条件
✓ 親が借地権を取得したときの資料
✓ 建物の建築・購入時の資料
✓ 地主との過去のやり取り

よくある質問

Q1. 借地権付きの家でも売却できますか?

売却を検討できます。ただし、所有権の土地・建物とは異なり、借地契約の内容や地主との調整などを確認する必要があります。

Q2. 借地権を相続するときに地主の承諾は必要ですか?

相続による承継と、第三者への譲渡は分けて考える必要があります。相続後は地代の支払いや今後の連絡のためにも、地主へ相続が発生したことを伝えておくとよいでしょう。

Q3. 第三者へ売るときは地主の承諾が必要ですか?

土地の賃借権を第三者へ譲渡する場合は、原則として地主の承諾が必要です。まず借地契約書を確認し、地主との調整を進めましょう。

Q4. 地主が売却を認めてくれない場合は売れませんか?

一定の場合には、裁判所へ地主の承諾に代わる許可を申し立てる制度があります。個別判断が必要になるため、借地問題に詳しい弁護士などへ相談しましょう。

Q5. 地主に買い取ってもらうことはできますか?

地主に購入の意向があるか相談することはできます。ただし、地主に買い取る義務があるわけではありません。

Q6. 借地契約書が見つからない場合はどうすればいいですか?

地代の振込履歴、過去の更新書類、地主とのやり取りなどを確認します。契約内容が不明なまま売却条件を決めず、専門家へ相談しながら整理しましょう。

Q7. 借地権割合が分かれば売却価格も分かりますか?

借地権割合は相続税評価などで使われるもので、実際の売却価格そのものではありません。売却価格は借地契約、地代、立地、建物の状態、地主との関係、購入需要などを確認して査定します。

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西宮市で借地権付き建物を相続した方へ

借地権付き建物の売却は、一般的な所有権の不動産より確認する項目が多くなります。

特に重要なのが、借地契約の内容と地主との調整です。

「契約書が古くて内容が分からない」「地主へどう話せばいいか分からない」「相続したものの、このまま地代を払い続けるか売却するか迷っている」という場合は、売却を決める前の段階から整理していきましょう。

アイテラス不動産では、西宮市の相続不動産について、借地契約や現在の状況を確認しながら、売却方法を一緒に整理していきます。

※借地権・税金・登記について
本記事は2026年時点の法令・一般的な不動産取引をもとにまとめています。借地権の種類、契約内容、地主の承諾、裁判所の許可、税務・登記などは個別の状況によって取扱いが異なります。必要に応じて弁護士・税理士・司法書士等の専門家へご確認ください。

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この記事を書いた人

西宮市を中心に、不動産売却・相続不動産・空き家のご相談を承っています。不動産業歴35年以上。宅地建物取引士・相続診断士として、これまでの経験を活かしながら、お客様一人ひとりの状況に寄り添った分かりやすく丁寧なご提案を大切にしています。事務所では看板犬のレンも一緒に、皆さまをお迎えしています。

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