
結論からいうと、建築確認済証が手元にない家でも、売却できる可能性はあります。
中古住宅、特に築年数が経っている戸建てでは、「建築確認済証が見つからない」「親から相続した家なので書類が残っていない」ということもあります。
ただし、確認済証がない理由によって確認すべきことが変わります。
まず確認したいこと
① 建築確認を受けたが、確認済証を紛失している
② 相続した家などで、確認済証があるか分からない
③ 建築確認を受けた記録そのものが確認できない
④ 増築部分について確認済証がない
⑤ 確認済証だけでなく検査済証も見つからない
「書類がない=すぐに売れない」と判断せず、まず建築当時の記録を確認することが大切です。
今回は、西宮市で建築確認済証がない中古住宅を売却するときに、売主が確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。
そもそも建築確認済証とは?
確認済証とは、建物を新築・増築などするときに、建築計画が建築基準関係規定に適合していることについて建築確認を受けた際に交付される書類です。
中古住宅の売却では、新築時だけでなく、増築・改築を行っている場合には、その当時の確認関係書類についても確認することがあります。
確認済証と検査済証は違う
「確認済証」と「検査済証」は名前が似ていますが、同じ書類ではありません。
確認済証
建築工事を始める前に、建築計画について建築確認を受けた際に交付される書類です。
検査済証
工事完了後に完了検査を受け、建物が建築基準関係規定に適合していることが確認された場合に交付される書類です。
そのため、売却時には「確認済証があるか」だけでなく、「検査済証があるか」も確認しておきましょう。
建築確認済証がなくても売却できる?
確認済証が手元にないという理由だけで、直ちに売却できなくなるわけではありません。
例えば、建築確認を受けて建てられた住宅でも、長年の間に確認済証を紛失してしまっていることがあります。
特に相続した実家では、建築当時の書類がどこにあるのか分からないことも珍しくありません。
まずは「確認済証の原本がない」のか、「建築確認を受けた記録そのものが確認できない」のかを分けて考えましょう。
確認済証を紛失した場合はどうする?
確認済証そのものを紛失していても、建築確認を受けた記録を確認できる場合があります。
自治体などで保存されている建築確認に関する台帳から、確認番号や確認年月日などを確認できることがあります。
確認してみたいもの
□ 建築確認の記録
□ 確認番号・確認年月日
□ 検査済証の交付記録
□ 建築計画概要書
□ 建築当時の図面
□ 増改築をした場合は、その当時の資料
売却を依頼する不動産会社へ相談し、どの資料を確認すればよいか整理してもらうとスムーズです。
台帳記載事項証明書などで確認できる場合も
確認済証を紛失した場合、自治体などで建築確認台帳の記録を確認できる場合があります。
その記録をもとに、確認済証が交付された年月日や番号などを証明する書類を取得できることがあります。
ただし、このような証明書は「当時、建築確認が行われた記録」を確認するためのもので、現在の建物の状態や適法性そのものを証明するものとは限りません。
「確認済証がない」と「建築確認を受けていない」は違う
ここは売却するときに特に重要なポイントです。
ケース① 確認済証を紛失した
建築確認を受けた記録が残っていないか確認します。
ケース② 建築確認を受けたか分からない
自治体の記録や建築関係資料などを確認します。
ケース③ 建築確認が必要だったにもかかわらず、確認を受けていない可能性がある
建築士などの専門家へ相談し、建物の状況を確認する必要があります。
単に書類を紛失しているケースと、必要な手続きが行われていない可能性があるケースを同じように扱わないことが大切です。
増築している家は特に注意
新築時の確認済証が残っていても、その後に増築されている場合があります。
この場合は、新築時の書類だけでなく、増築時にどのような手続きが行われていたのかも確認しておきたいポイントです。
また、登記簿に記載されている床面積と実際の建物の床面積が違っていないかも確認しましょう。
増築している場合の確認ポイント
□ 増築した時期
□ 増築した場所・広さ
□ 増築時の確認済証・検査済証
□ 登記簿の床面積と現況
□ 増築部分が登記されているか
□ 工事図面・契約書などが残っているか
検査済証がない場合にも注意する
確認済証とあわせて確認したいのが検査済証です。
検査済証がない建物では、将来買主が増改築を行う際などに、建築物の法令への適合状況について別途調査が必要になる場合があります。
また、建物の状況によっては住宅ローンなどに影響する可能性もあります。
そのため「確認済証は見つかったから大丈夫」と考えず、検査済証の有無についても確認しましょう。
住宅ローンに影響することはある?
買主が住宅ローンを利用する場合、金融機関が物件の登記や建築関係書類などを確認することがあります。
確認済証や検査済証がないという理由だけで、すべての金融機関で住宅ローンが利用できなくなるとは限りません。
一方で、建物が建築基準法に適合していない場合などには、融資の対象とならないケースがあります。
金融機関によって審査基準も異なるため、買主が決まってから問題になることを避けるためにも、売却前に建物の状況を整理しておきましょう。
確認済証がないことは買主へ伝える?
中古住宅の売買では、建物の建築・維持保全に関する書類が保存されているかどうかも重要な確認事項です。
確認済証や検査済証が手元にない場合は、不動産会社へその事実を伝えましょう。
また、増築・改築の履歴がある場合は、その当時の確認関係書類についても確認しておくことが大切です。
「昔のことだから関係ないだろう」と自己判断で省略せず、分かっていること・分からないことを整理して伝えましょう。
相続した実家で何も分からない場合は?
相続した住宅では、「建てたのが親なので何も分からない」「確認済証があったのかさえ分からない」というケースもあります。
その場合、分からないことを推測して答える必要はありません。
相続した家なら
① 家に残っている建築関係書類を探す
② 登記事項証明書を確認する
③ 自治体などで建築確認の記録を確認する
④ 増築の有無を確認する
⑤ 分からないことは「不明」として不動産会社へ伝える
「分からない」と「問題がない」は同じではありません。
売却前に確認したい7つのポイント
確認済証がない家の売却チェックリスト
① 確認済証が本当にないか探す
② 検査済証の有無も確認する
③ 建築確認の記録を確認する
④ 登記簿と現在の建物を比較する
⑤ 増築・改築の履歴を確認する
⑥ 必要に応じて建築士などへ相談する
⑦ 確認できた内容を不動産会社へ伝える
よくある質問
Q1. 建築確認済証がなくても家は売れますか?
確認済証が手元にないという理由だけで、直ちに売却できなくなるわけではありません。
まず、建築確認を受けた記録が残っていないか確認しましょう。
Q2. 確認済証を紛失したら再発行できますか?
確認済証そのものの再発行ではなく、自治体などで保存されている台帳から、確認番号や確認年月日などを確認・証明できる場合があります。
建築された地域の窓口などへ確認してみましょう。
Q3. 確認済証と検査済証はどちらが重要ですか?
役割が異なるため、どちらか一方だけを見ればよいというものではありません。
売却時には、確認済証と検査済証の両方について保存状況を確認しておきましょう。
Q4. 検査済証がないと売却できませんか?
検査済証がないことだけで直ちに売却できないとは限りません。
ただし、将来の増改築や買主の住宅ローンなどに影響する可能性があるため、建物の状況を確認しておくことが大切です。
Q5. 増築部分の確認済証がありません。
増築した時期や規模、建築確認の記録、登記内容などを確認しましょう。
必要に応じて建築士や土地家屋調査士などの専門家へ相談することをおすすめします。
Q6. 確認済証がないと査定価格は下がりますか?
確認済証がないことだけで一律に査定価格が決まるわけではありません。
建物の法令上の状況、増築の有無、住宅ローンへの影響、築年数、土地の価値などを含めて判断されます。
まとめ|確認済証がなくても、まず記録を確認しよう
この記事のポイント
① 確認済証がない家でも売却できる可能性はある
② 「紛失」と「建築確認を受けていない可能性」は分けて考える
③ 自治体などに建築確認の記録が残っている場合がある
④ 検査済証についても確認する
⑤ 増築している場合は増築時の手続きも確認する
⑥ 住宅ローンへ影響する場合がある
⑦ 分かっていることを不動産会社へ伝える
建築確認済証が見つからないと、「この家は売却できないのでは?」と不安になるかもしれません。
しかし、まず確認すべきなのは、単に書類を紛失しているのか、それとも建築確認の記録そのものが確認できないのかという点です。
西宮市で確認済証・検査済証が見つからない中古住宅や、増築履歴のある住宅の売却をご検討中の方は、売却活動を始める前に建築関係書類や行政の記録を確認し、物件の状況を整理しておきましょう。
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